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オランダの旅

オランダ旅行1日目 関空 → アムステルダム

1日目

 フライトは関西空港発、ということで大阪までJR、大阪から空港行きリムジンバスに乗ることにする。乗り継ぎが絶妙過ぎて小走りに。

 さあ、いざバスに乗ろうと思って気が付く。

 往復のバス乗車券買ったのに、行きの分しかない!慌ててバスの周りを右往左往していると、係のおじさんが聞いてきた。

 あの、帰りのチケットがなくて…。

 睨まれながら差し出されたのは、復路の切符。私たちが取り忘れた様子。なくなってもこちらは責任とれないんだから、次はちゃんと確認してくださいよ!とお小言を頂戴する。

 

 その後は無事に空港に到着。ネットでチェックインしていたものの、荷物を預ける必要があるため、結局、列に並ぶ。事前チェックインの意味って何なんだろう・・・。

 今回のフライトはオランダ航空でオランダまで直行。日本から海外への旅行客は減っていると聞くけれど、座席は満席。私たちの席は翼の横で外がほとんど見えない。折角、出入りがちょっと面倒でも窓際にしたのに。(3列席だったので、私たちが立つ度に通路側の人にどいてもらわなければならない、ということでトイレに行くタイミングも気を遣う。)

 機内のエンターティンメントの設備が進化している!と毎回感じる。今や完全にタッチパネル。ただ、やっぱり何かと不具合は起きるようで、観ていた映画が突然、映らなくなった。その後、何度も再生しようと思うものの、同じところで落ちてしまう。結末が気になる!ということで、帰りの便では絶対見よう。(と思っていたのに、帰りの便も同じ状況だった。)

 

 機内食についてもシステムを見れば詳細がわかる。紙のメニュー表が入っていた頃が懐かしい。ただしアナウンスは以前と変わらず大雑把。

 チキンとポテトの洋食、または魚とピラフの和食をお選びいただけますって、チキンにポテトついていないことあるの?というくらい毎回その組み合わせ。でも味付けはいつも違う。

 魚は和食と言われたけれど、実際にはカレー味のフライだった。

 メイン料理毎にサラダもデザートも全く別のものがやってきた。これは初めての経験。私のほうがデザートがおいしそう、と妹の羨ましそうな顔。パンも温かくてふわふわ。オランダ航空の機内食、意外に良かった。

 そうして3本目の映画が見終わる頃、アムステルダムのスキポール空港に到着。

 今回は乗り換えがないので気持ちも体もかなり楽。同じ便に乗り合わせた大多数の人が乗り換えに向かう中、入国審査場へ。

 そこは長蛇の列だった。家族連れも多い。子どもの手にはぬいぐるみ。小さい子だけでなく高校生くらいの子の手にも。ぬいぐるみ率がやたら高い。旅の疲れか、どの子(ぬいぐるみ)もぐったりしている。そういえば、エスカレーターの手すりの掃除をさせられているうさぎもいたな。持ち主の意図とは別として・・・。

trip to Netherland 2 アムステルダム 039_edited.

 空港からは電車一本、15分程度で街の中心部へ行けるものの、今日は先に宿へ向かう。

 途中トラムへ乗り換え。電車を降りると空気はひんやり。上着がないと寒すぎる!と着込んだけれど、周りはタンクトップに短パンだったりする。念のためダウンのジャケットも持ってきているけど、さすがにまだ我慢。

 トラムの車内には次の停留所が表示されるので、とても助かる。乗り過ごす心配もなし。オランダ語はドイツ語に似ている気がするけれど、ドイツ語もできない私にはそんな気がするレベルで、実際似ていたとしても何の助けにもならないので。

 

 今回滞在するのはAirbnbで見つけたアパート。オーナーは不在で、代わりにその友人たちが対応してくれる。なんでも好きに使ってね、と彼らが去っていくと、そこはこれから三日間私たちの家となる。

 20畳近くありそうなリビングと10畳くらいのベッドルーム。一人暮らしには十分な広さ。ただし、トイレとバスは激狭。ドアを開けると即、便器。ドア閉めると、ぎりぎり足を下すスペースがあるくらい。その横にはシャワールーム。シャワーカーテンを引くと着替えるスペースもない。風呂好き日本人から見ると、部屋の大きさとバスルームの大きさが釣り合っていない気もするけれど、お風呂やトイレで寛ぐ、という発想がない場合、合理的な造りなのかも。

 

 部屋に置かれた机やいす、チェストや照明はあちこちから集めれたアンティークと思われ、てんでばらばらなものなのに、不思議と調和が取れていて居心地が良い。何より、リビングから張り出したテラスが最高。ここにゆっくり座って本でもよんだらよさそう、と思うのはみんな同じ。向かいの建物のベランダを眺めると、テーブルや椅子のセットだけでなく、ハンモックをつるしている家もちらほら。憧れのハンモック!アパートの壁からはところどころフックが飛び出していたりする。もしかしてハンモック用!?

 それから建物のてっぺんに大きなフックが等間隔に付いている。現場は目撃できなかったけれど、恐らく荷物搬入用。古い建物にはもちろん、エレベーターなんてない。狭くて(足がはみ出てしまい、落ちそうになるくらい)暗い階段のみ。とても家具を運ぶなんて無理。広々としたベランダから運び入れるのが最も現実的だと思う。

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 荷物を置いたら早速、町へ繰り出してみる。

 といっても、もう6時前なので、宿の近くを探索。新しくできたばかりというフードコートへ行ってみる。そこは駅舎を改装したと思われる広々とした建物で、フードコート以外にもギャラリーや雑貨を売る店が入っている。残念ながら月曜は定休日ということで、どこも閉まっていた。フードコートはやっていて良かった。

 

 フードコートといっても、とってもおしゃれ。店ごとに工夫されたディスプレイや看板。目移りしながら店内を2周。ようやく決めて一軒はコロッケ屋さんにする。(オランダの料理といえばコロッケでしょう!と思っていたものの、「コロッケ屋さん」を訪れるチャンスはこれ以降なかった。ポテトフライのほうがよっぽどポピュラー。)

 全部の味が楽しめるセットを注文。チキン、ビーフ、魚、チーズ、キノコ、それぞれが一口大のクリームコロッケになっている。アツアツでおいしー。若干、塩味濃い目なので、ビールがあれば最高かも。日本でも受けそう。進出してくれないかな。

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 もう一軒、入り口入ってすぐの店へ戻る。生ハムがずらっとぶら下がっていて、気になっていた。そこでイベリコ豚の生ハムサンドをチョイス。分け合って食べていると、ぞくぞくと仕事帰りの人たちがやってくる。隣の席の人はワイン片手に生ハムとチーズをつまんでいる。日本の立ち飲み屋的に利用されていそう。だいぶ優雅だけれど・・・。

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 宿までの帰り道、果物屋と思って入ったらイスラム系の肉屋だったお店でアプリコットを買い、スーパーでパンと飲み物を調達。すっかり暗くなるまでにはまだ時間があるものの、気温は下がっている。それでもレストランのテラス席は賑わっていて、ヨーロッパに来たな、と実感する。店内には一人もお客がいないのに、外は満席、なんてことはざら。気概ない私たちは寒いすぎるとか暑すぎる(日差しが)という理由でこの旅一度もテラス席に付かなかった…。街に溶け込むにはまだまだ修行が必要。

 帰ってシャワーを浴びたかったけれど、どうしてもドライヤーが見つからなかったので朝に浴びることにする。ここはヨーロピアンに倣っておこう。(どこでも勝手に開けてよいとは言われていたので、本当に開けられるところはすべて開けて探してみた。貸主のクローゼットの中も・・・。オランダ人の日常生活を垣間見れて面白かったけれど、なんとなく残った後ろめたさ。)

オランダ旅行2日目 アムステルダム

2日目

 アムステルダムで初めて迎える朝は爽やかな目覚め、とはならず・・・というのも、夜中から蚊に悩まされていた。あのブーンという羽音の次に襲ってきた痒み。

 これまでヨーロッパを旅して、蚊に煩わされたことはなかった。やっぱり水辺が多いせい?窓に網戸もないのに開け放していたせい?オランダにも虫よけとかあるんだろうか。

 

 眠さはあったものの、シャワーも浴びたいし、今日は国立ミュージアムに行こうと決めている。事前情報では、入場するにも並ばなければならないということだった。気合を入れてベッドを抜け出す。

 シャワーを浴びて着替えようと思ったけれど、やっぱり狭すぎるバスルーム。ドアを半開けにするしかない。ただ、そうすると、玄関のドアを開けられたら一巻の終わり。ドアから入ってきた人と正面から向き合うことになる。私たちより大柄であろうこの部屋のオーナー。一体どうしているんだろう。(もちろん、玄関の鍵は毎回しっかりかけていたけれど。)

 そもそも、世界一身長が高いといわれるオランダだけあって、他の設備はビッグな仕様。キッチンの蛇口も高いところについているし。カウンターも高い。ベッドもソファーもテーブルもゆったりサイズ。どうやってこのバスルームを使用しているのか謎は深まる。

 朝食は紅茶にパンとトマトとヨーグルト。適当に棚を漁らせてもらい、紅茶とトースターを発見。トースターは年季が入ってるものの、ちゃんと温まる。冷蔵庫の中のものも好きに食べてね、と言われていたけれど、入っていたのはほぼビールだったので、他は自前。

 さっさと済ませて出発、と思っていたのになんだかんだで開館時間を過ぎている。慌ててトラムの乗り場へ向かう。

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 乗り場で待つのは出勤前と思われる地元の人々。ふと前に立つ男性に目が留まった。片手で無造作に掴んでいるのはパン(一応ビニール袋に入っているけれど透明なので丸見え)。上着を肩に掛け、他の持ち物はなし。

 すると突然、持っていたパンを齧りだす。半分食べて満足したのか残りを袋に戻す。長身で、グレーのTシャツにGパンというカジュアルな装いも様になっているなかなかのハンサム。そんな彼はやってきたトラムに颯爽と乗り込んだ。格好良い。格好良いんだけれど、手にはむんずと掴んだパン・・・。

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