オーストリア・スロヴァキア・ハンガリーへの旅 5日目③ ブラチスラヴァ
- 2016年6月25日
- 読了時間: 3分
「ここの辺りだと思うんだけど」
地図を確認すると、アドレスは一致する。ごく普通のアパートが立ち並ぶ一角で、当然ながら看板なんてものは出ていないし、宿の人らしき人物も見当たらない。携帯で連絡を取ろうとするも、つながらない。
白昼、スーツケースを手にした4人、路上に立ち尽くす。
やはり、場所が間違っているんだろうか。それとも、約束の時間に大幅に遅れた私たちをもう来ないと踏んで帰ってしまったんだろうか。またしても、宿が見つからず、路頭に迷う、なんてことになってしまううんだろうか、と過去の経験が不安を倍増させる。
そんな中、角を曲がって姿を現したのは、サングラスに超ミニスカートのお姉さん。
「あの、もしかして・・・・・・」
彼女がアパートのオーナーだった。気さくなお姉さんに続いて階段を上り、アパートの一室へ向かう。
「ほら、ここよ」
2ベッドルームにリビング、ダイニングがついた充分な広さ。玄関右手がキッチンダイニングでその奥がリビング、続いて一つ目のベッドルームを抜けて二つ目のベッドルームを出ればシャワールーム。その前を通りすぎると玄関に戻る。部屋を通ってぐるっと一周できる面白い作り。誰かの家に泊まっているようなアットホームな雰囲気で、壁に貼られた手書きの注意事項や、なぜかキッチンに置かれたテーブルサッカーゲーム(グリップを引っ張ったり、回したりして人形を動かし、ボールを転がすもの)にほのぼのさせられる。(後でこのサッカーゲームが洗濯干しとして、立派に活躍することとなる。)
ブラチスラヴァは一泊なので、のんびりしているわけにもいかない。早速、街へ出かけることにする。地図を確かめると歩けない距離ではなかったので、街まで歩くことにした。
10分ほどで大通りに出る。スロヴァキア最大の街の中心部、ということになるのだけれど、徒歩で充分回れる広さ。
ハンガリー帝国下では首都が置かれたこともあるということで、立ち並ぶ建物がその繁栄の面影を残している。でも、良好な状態で保たれているとは言い難い。ところどころ崩れ落ちた装飾やくすんだ壁面。当時の栄光とその後の国情。そのギャップをまざまざと見せつけられる。

通りに面したインテリアショップに心引かれて入ってみた。
スロヴァキアの人々が品定めをしている間をうろうろしていると、にこりともしない店員が張り付いてくる。冷やかしはお断り、というわけでもなさそう。きっと、万引きを警戒しているのよ、とは母の弁。他に明らかに観光客とわかる人がいなかったので仕方ないとはいえ、なんで、私たちだけ、と釈然としない思いが残る。

気を取り直して観光スポットとして賑わう旧市街へ向かう。街をぶらぶらしていると、突然、カタコトの日本語で話し掛けられた。
声を掛けてきたのはペルー人で、ここの大学で学んでいるという女の子。彼女は日系ではないものの、以前、日系の学校で学んでいたことがあり、日本人だと思って嬉しくなって声を掛けたと話してくれた。確かに、日本人はもちろん、アジア人自体、ほとんど見かけない。ラテン人らしく陽気で気さくな彼女に、旅の疲れを感じていた私たちは元気をもらう。



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