オランダへの旅4日目③ゴーダの街で休日気分を満喫。
- tripampersand
- 2016年9月20日
- 読了時間: 4分

旅の中で出会うアート
無事に荷物を預けた後は、自由になって街を散策。身軽ってこんなにも快適!
生憎、昼はとっくに過ぎていて、今日、行われていたはずのチーズ市のイベントは終了していた。テントの撤去作業が始まっている。
それでも、広場に立つ市庁舎は可愛らしく、休日をのんびり楽しむ空気が流れていて(実際には平日だったけれど…)、来て良かったと実感しながら、街を歩く。
同じくチーズの街として知られるエダムよりずっと大きな街。端の方に行くと道を歩く人もほとんどいなくなって、人々の普通の生活が広がっている。
そこで、一軒の画廊を見つけた。
妹が一人のアーティストを気に入ったと作品を見始めると、店主がやって来た。初老の上品な女性。
「これより、もっと小さい作品ってありますか?」
微妙な色使いが魅力的、それでもすっきりしているので、小さな部屋に飾ってもおかしくないだろう。ただし、持って帰るには少しサイズが大きいし、値段も即決するには高い金額。
「それが、一番小さくて…。他の作家なら、もっと小さいのもありますよ」
そういって見せてくれたけれど、私の目にもイマイチ。
「やっぱり、あの作家が良いんで、もう少し考えます」
時刻は夕方に差し掛かろうとしていた。
「何時までやっていますか?」
確認すると、何時でも大丈夫だという。この家の二階に住んでいるので、呼んでもらえればすぐに来るから、ということだったので、その場を離れることにする。
日本でふいに画廊に入って絵を買おうなんて思うことないのに、旅先では不思議と自然にそういう気分になる。
私も去年の旅行中、ふらっと入ったギャラリーで気にいた絵を見つけた。あの時、買えばよかったな、と思ったりするけれど、次にそういう機会がやって来ても、やっぱり買えないでいる気がする。そのくせ、細々した買い物は重ねる。これって、日常生活と全く同じだな。冷静にバシッと行動できる大人になりたいー。そしていつか、旅に出た地で絵を買おう。
そういえば、お腹も空いたし、喉も乾いた。
一軒のカフェに入る。表は人でごった返しているけれど、店内は静か。エシカルなお店で居心地も良い。ブラウニーとアップルクランブルを分け合う。それからアイスティー。ここのものもハーブ入り。すっきり爽やかで、疲労も回復。

ゴーダの街にわざわざやってきた本当の理由
この街が今日の終着点ではない。本日の宿はドルドレヒト。ロッテルダムを通過してその先まで行く必要があった。
「あの絵、どうするん?」
「諦めるわ」
画廊があったのは街の端。今からあそこまで行って戻る気力が正直なかったので、ちょっとほっとする。
スーツケースを取りに行くと、受付窓口の中に二つ並べて置いてあった。受付は無人だったけど…。まあそれくらい、だれも来ないんだろう。
料金を払おうとすると1回3ユーロと書いてある。2個で6ユーロか。アムステルダムよりずっと良心的、と思っていると、
「じゃ、3ユーロね」
え、なんだ、2個あっても3ユーロで良いの!
ちょっと得した気分で荷物を受け取っていると、別行動していた妹がやって来た。
「おいしいで!」
差し出してきたのはストロープワッフル。そもそも、チーズ市には間に合わないだろうと思いながらもこの街に来たのは、街の名物と言われるこのワッフルを食べてみたいと妹が言ったからだったはず。
それを食べずして去ることはできない!と妹が買いに行っていたのだ。
そうは行っても、ここはまだ自転車預かり所。ゴム臭さが漂っている。
「ちょ、ちょっと、外に出てからにしてよ」
通りに出てから頬張る。
うん。妹がすぐに勧めてきた意味がわかる。サクッと香ばしくて、焼き立ては最高!お土産としてパッキングされたものは食べたことあったけれど、甘ったるくて持て余したそれと、焼き立てはもはや別物。中に挟まったシロップもまだ固まっていなくて、トロッとおいしい。
味だけでなくて大きさも別格。顔の大きさくらいあるので二人で分け合っても十分な一枚、だったけれど、ペロッと食べてしまった。

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