オランダへの旅6日目①ロッテルダムでの朝ごはん
- tripampersand
- 2016年10月12日
- 読了時間: 4分
ロッテルダムに来た最大の目的はボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館訪問。滞在中、ちっともこの美術館の名前が覚えられなかった。ボイマンスさんとベーニンゲンさんのコレクションを元に作られた美術館ということで、この名前になったそうだ。
朝一番に出かけるぞ!と意気込んでいたものの、美術館の開館時間は11時から17時。オランダで三本の指に入り、絵画から彫刻、印刷物まで幅広いコレクションを誇る美術館だというのに、開いている時間が短い。
そんなわけで、美術館に行く前に朝食がてら街へ出かけることにする。
今ではwifi環境が整ったおかげで、スマホさえあれば、現地で簡単に情報調達可能だ。思ったより朝からやっているカフェが少なく、少し先まで歩いて行くことになった。
外に出ると昨日の騒ぎはどこに行ったのか、街は静かだった。日曜の朝ということもあって、歩いている人も少ない。風が吹くと肌寒いくらいで、ショールを巻き付ける。
でも、この静かでピリッとした空気感、嫌いじゃない。その場に溶け込んで行く私を、物語の作者のように、もう一人の私が冷静に観察している感じ。実際には横を歩く妹がいて、私の歩くスピードが速いようで、時々遅れがちになる彼女を待ったりしていて、ちっとも物語には浸りきれないんだけど・・・・・・。

やって来たのは一軒のベーグル屋さん。さすがに外は寒いせいか先客も店内で食べている。渡されたメニューから野菜グリルのベーグルとコーヒーをチョイス。妹はクリームチーズとラムのベーグルとラテを頼む。
待っている間、外を眺めると、向かいのお店で小柄な女性がせっせと椅子やテーブルを並べていた。
「あ、あの人。さっき別の店の前で、椅子並べてたやんなぁ」
どうも、テラス席のセッティング専門の仕事があるようだ。どの店も、閉店の際には外に並べたテーブルや椅子を片付けている。ということは、翌日、またきれいに並べなければならない。それを毎日。店によっては店内と外の席数が同じくらいだったりする。相当な労働量だろう。にも関わらず働いているのは、恐らく私より小柄で華奢なアジア系の女性。結局、私たちがカフェに滞在している間、ずっとセッティングを行っていた。もしかして、片付けも彼女がやっているんだろうか。外に座るときは、心して腰掛けさせてもらおう。
そうして外を眺めていると、一人の女の子が入って来た。20歳くらい。目は半分しか開いていないし、髪には寝癖がついている。あー、海外だな、自由だなと感じる瞬間。日本だったら、こんな街中のお洒落なカフェに起き抜けで(もちろんすっぴんで)やってくる人は、まあ、まず見ない。オーダーした後もぼーっとしている。10分くらいすると、残りの飲み物をテイクアウトにしてもらって、店を出て行った。来た時よりはだいぶシャキッとして。
私たちの注文もやって来た。
うわぁ、予想以上に豪華!
ただ、運ばれてきた飲み物はエスプレッソ。そうか。ここはイタリア方式?コーヒーといえばエスプレッソだったのか。ラテを頼んだ妹は量もたっぷりで、とっても美味しそう。次は必ずラテを頼もう。

挟まれた野菜がたっぷり過ぎて、ベーグルに挟んで食べることができない。フォークとナイフでいただく。香ばしくグリルされた野菜の旨みとトッピングされたアーモンド、甘めのドレッシングが混じり合って、美味しい上に、ガッツリ食べた満足感も与えてくれる。肉類の代わりにグリルした肉厚の野菜、これはアリ!ベーグルも美味しいけれど、中の具に押され気味。
妹が頼んだ一皿も、日本では珍しいラムのハム、そして安定した美味しさのチーズとたっぷりのフレッシュ野菜で、まずく成りようがない!というコンビネーションだったけれど、インパクトという点では野菜グリルサンドに軍配が上がる。ということで、飲み物を含めたトータルは引き分け、としておこう。(エスプレッソも美味しかったけれど、食事と一緒に飲むものじゃないなぁ。)


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